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1 〉あっけなくがん告知
5月末に不正出血があり、
意を決して近所の産婦人科クリニックに行く。
ホルモンバランスが崩れているだけだろうと思っていたのに、
組織診の結果告げられた病名は「子宮がん」だった。
えっ、いきなりそれはないでしょう?!
今の時代がんの告知というものはいとも簡単に告げられるようだ。
ドラマならここで効果音が入り表情のアップのカットが入るが、
現実の世界ではただ日常のヒトコマとして行われる。
まったく心の準備のないまま残酷な話だ。
ショックで打ち砕かれるというよりも、
頭が真っ白になり「ひぇ〜、そんなぁ・・・」という感じ。
「あっ、あ、そ、そうですか・・・」
パニックでこれ以上の言葉が見つからない。
その場で大きな病院の紹介状を書いてもらい、
呆然としたままクリニックを後にした。
身体に力が入らない。
お腹のあたりが悪魔に呪われたように感じで、
まるで自分のものではないようだ。
恐怖と緊張で涙さえも出ない。
すれ違う人達、誰もが自分と違う世界にいるように、
すでに私一人が死の世界に入りこんだようだ。
これは本当に現実なのか?
2 〉恐怖で頭が真っ白 -->
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はじめに
1 〉あっけなくがん告知
2 〉恐怖で頭が真っ白け
3 〉手術説明を受ける
4 〉命について考える
5 〉はじめての入院
6 〉いよいよ手術の日
7 〉緊張の病理検査結果
8 〉放射線治療開始
9 〉治療を終えて思うこと
● 食べるという欲求
● 主治医のこと[1]
● 主治医のこと[2]
● 夫婦っていいもんだ
● 子宮がん関連の書籍
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